実際にファイリングシステムを
導入された事例をご紹介します。
実際にファイリングシステムを導入された事例をご紹介します。
N社ではファイリングシステムを導入するときに、オフィス内の書類だけではなく、事務用品や印刷物・書籍などオフィス内にあるすべての収納物の削減に取組みました。その結果、オフィス内の書類は67%削減、収納全体では58%の削減が達成できました。
単位:fm | 改善前 | 改善後 | 削減量 | 削減率(%) |
---|---|---|---|---|
収納全体 | 6,969.50 | 2,911.96 | 4,057.54 | 58 |
書類 | 5,870.94 | 1,937.91 | 3,933.03 | 67 |
物品・書籍 他 | 1,098.56 | 974.05 | 124.51 | 11 |
その際、社員一人ひとりの机の横にあった2段キャビネットや不要な収納家具等を撤去することにより、合計1,800.02㎡(545.46坪)のスペースセービングを実現しました。
これを、仮に坪単価の賃料を2万円/月で換算すると、
545坪×2万円=1,090万円、
年間 1,090万円×12月=1億3080万円!
のコストダウンが図れたこととなります。
N社では改善前のファイル保有量が一人あたり5.06fmであったものを、改善後1.5~2.0fmにすることを達成しました。
T市役所では新庁舎移転に際してファイリングシステムを導入され、結果として一人あたり1.57fmを実現されています。
【表の見方】
①キャビネットは3段型ラテラルキャビネットを使用。
②1ヒキダシの内寸は0.8fmとして算出。
③fmは小数点以下第3位を四捨五入して計算。
一人が1日10分間無駄に書類捜しに時間を費やしているとすると、どれだけの人件費コストを無駄にしてるのでしょうか。
仮に1分間の人件費が50円だとして試算してみると、
・10分間 500円・・・50円×10分
・1ヶ月 11,000円・・・500円×22日(1月の実労日数を22日とする)
・1年間132,000円・・・1.1万円×12月
仮に社(職)員数が100人だとすると、
年間 13.2万円×100人=1,320万円の人件費コストがかかっていることとなります。
必要な文書が探せないということは、人件費コストの無駄だけでなく、仕事の効率に大きく影響してしまいます。
S市では、新庁舎移転と行政事務の効率化を図るため、ファイリングシステムを導入しました。その後の維持管理の活動の中で、どれくらいの時間で文書が探せるのか検証を行ないました。結果、必要なファイルを探す時間は平均14秒という高速検索を達成しています。
団体Kでは、ファイリングシステム導入に合わせて、書類倉庫(書庫)の整理を行いました。その時に不必要な書類約25トン、段ボール箱で約1700個分を廃棄しました。
書類を保存するとなると書類倉庫=空間(土地)が必要になります。不必要な書類を残すということは、それだけ無駄な投資をしていることになります。団体Kは市内の一等地に立地していました。
・付近の事務所の賃料=1坪当り約20000円/月とし、
・1,700箱の段ボールを5段積みで保管するとして約50坪必要となります。
年間 2万円×50坪×12月=1,200万円のコストが掛かっていた計算になります。
オフィスの中だけでなく、書類倉庫においてもコストは掛かっています。
積上った書類と廃棄作業
ファイリングシステム導入の効果はコストの問題だけではありません。
スペースが不必要な書類に占領されれば、それだけ執務環境が悪化するなどの問題があります。
特に最近では、オフィスを社(職)員間のコミュニケーションを活性化させ、新しい知恵や価値を創造する「場(ワークスペース)」として捉える企業・官庁が多くあります。そのためにも、書類に埋もれた無駄なスペースをなくし、付加価値の高い「場」として生まれ変わらせることが重要なのです。